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TSUKUBA FUTURE #114:スクールカウンセラーをもっと身近に

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人間系 飯田 順子 准教授


 学校が楽しいと感じられないとしたら、その理由はどのようなことでしょうか。勉强がわからない、先生や友达とうまくいかない、やりたいことが见つからない、などなど、子どもたちが抱えるストレスの元は多岐に渡ります。こうした子どもたちが抱えるストレスを低减し、子どもたちの学校生活の质を高めるために、心理学がどのような贡献ができるか、これが研究テーマです。


 心理学の応用分野の一つに、学校をフィールドとする学校心理学があります。いわゆる教科教育とは别に、日常生活に必要な、コミュニケーションやストレス対処などのスキルを教え、将来にわたって生活が充実するよう支援するための研究も、この领域に含まれます。学校ではいろいろな行动を求められ、それぞれにスキルが必要です。饭田さんは、学习面、心理?社会面、进路面、健康面において、子どもたちがどのようなスキルを持ち、それが自尊感情や学业成绩とどう関係しているかを测定するツールや、それらのスキルを伸ばす教育プログラムの开発をこれまで行ってきました。


 これらの测定は、アンケート形式で行います。その结果から、学校生活に苦戦したり、自信が低下している子どもを见つけ出すことができます。こういった问题のさなかにいるとき、子どももその周囲の大人(先生や保护者)もとても苦しい思いをしますが、その経験が人を成长させるともいわれています。かれらを心理学の视点からサポートするのが、スクールカウンセラーの役割です。


飯田さんの写真

スクールカウンセラーは、大変だがとてもやりがいのある仕事だと语る


 日本では、1995年にスクールカウンセラーの导入が本格化しました。その背景には、深刻ないじめや不登校の问题がありました。近年は、ストレスマネジメントなどの授业をしたり、子どもたちの全员面接を行うなど、学校全体を対象とした活动を行うことも増えてきました。残念ながら、スクールカウンセラーは今のところ常勤ではなく、できることが限られる上、そもそも周りの目が気になるなど、いまひとつ利用が进まないという课题もあります。反面、自由度のある活动が可能で、保护者、先生との连携など、工夫のしがいもある仕事です。


 饭田さんは、筑波大に赴任する前、スクールカウンセラーとして现场で経験を积んできました。カウンセリングで重要なのは、相谈者本人が答えを见つけられるようサポートすること。また、子どもと接する大人の协力も不可欠です。先生や保护者は子どもの环境の一部。かれらが子どもをどのように理解し、働きかけるかによって、子どもにとって大きなサポートにも、ストレスにもなります。その际、子どもの心理状态を説明すると、多くの场合、大人の姿势が変わってきます。そのちょっとした変化で、子どもたちの表情が明るくなっていく様子をいくつも见てきました。その経験を生かし、现在は、筑波大の11の附属学校の先生やスクールカウンセラーと协力しながら、教育相谈のコーディネートを行っています。


 スクールカウンセラーに兴味を持ったのは、アメリカで过ごした高校时代のことでした。アメリカの高校では、各学期に1回、生徒は必ずスクールカウンセラーと面谈することになっていました。そこでは、进路や成绩に応じて、どんな授业をどのレベルで履修したら良いか、といった学习面でのアドバイスをくれ、その场で授业登録をしてくれたり、希望すれば、悩み相谈にものってくれました。また、先生との相性が良くないときに、别の先生のクラスに移してくれたりもしました。言叶もよくわからず、疎外感を感じていた时期に、それは大きな助けになったそうです。大学でたまたま手にした心理学の教科书がとても面白く、心理学にのめり込んだ时、その体験がスクールカウンセラーへの道を拓きました。


 今日、子どもたちを取り巻く状况は厳しく、心理学や福祉の视点に基づく専门的な支援が必要とされています。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど、新たに学校に配置された専门职を有効活用し、「チームとしての学校」を机能させる必要があります。一方、学校システム全体で考えると、学级単位での子どもの支援や、みんなで取り组む学校行事など、日本ならではの良さもあります。教育の诸课题は世界共通。これからは海外、とりわけアジア诸国にも目を向け、互いの良い実践を取り入れるような共同研究を进めたいと、意気込みを新たにしています。


社会人大学院での授業風景の写真

社会人大学院での授业风景。学校?病院?公司など、様々な立场で働く人々がカウンセリングを学ぶ


文責:広報室 サイエンスコミュニケーター


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