医疗?健康
ストレス時に血液循環を調節する神経機構を発見 ~外側手綱核はセロトニン系を介して自律神経性に血液循環を調節する~

ヒトはストレスに対峙した时、すくんだり逃げたりするなど、その行动を変化させます。それと同时に体内では、ストレスに対応してさまざまな生体反応が引き起こされます。例えば、血圧や心拍数のような体内の血液循环をコントロールする上で重要な要素が変化することが知られています。このような自律神経系の血液循环调节は生命を维持する上で极めて重要で、その异常は自律神経失调症などの病态へとつながることがあります。このため、ストレス环境下における自律神経性の循环调节机构の研究が世界的に进んでいます。
本研究では、ストレス性の刺激に対して兴奋するニューロンが存在していることが知られている脳领域である外侧手纲(たづな)核に着目し、ラットによる実験で、その血液循环调节机构を解析しました。その结果、自律神経系による心臓や血管への働きを薬物で抑えると、外侧手纲核を兴奋させても血圧や心拍数の変化が抑えられることが分かりました。さらに、脳内の神経伝达物质であるセロトニンによる神経伝达を阻害した际も、外侧手纲核の兴奋による血圧や心拍数の変化が抑えられることが明らかになりました。以上のことは、外侧手纲核が自律神経系の活动を调节することにより体内の血液循环を调节しており、脳内のセロトニン系がその调节を仲介していることを示唆しています。
ストレス环境下における血液循环を调节する神経回路の研究をさらに进めることは、ストレス环境下の行动と生体恒常性维持机构を総合的に、より深く理解することにつながります。ストレスが原因の一つとして考えられる自律神経失调症の新しい予防法?治疗法开発に贡献することも期待されます。
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プレスリリース研究代表者
筑波大学医学医疗系松本 正幸 教授