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TSUKUBA FUTURE #104:要介護状態にならないために

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人間系 山田 実 教授


 元気な高齢者も多い一方で、介护が必要になる高齢者も増えています。それは必ずしも若い顷のスポーツ経験などとは関係していません。では、その差はどこから生じるのでしょうか。中高年を过ぎると体の机能は自然に低下し、加齢とともにその衰え方も大きくなっていきます。その时に、活动的な暮らしや食事の取り方を意识できるかどうかがポイントです。若い顷と同じような暮らし方を続ければ良さそうにも思えますが、それでは不十分。よりいっそうの努力が必要なのです。山田さんの研究は、体の机能がどのように衰えるかを探り、高齢になっても日常生活を元気に続けるための生活指导をしたり、それを可能にする仕组みづくりを进めることです。


 山田さんが目指しているのは、高齢者が少なくとも介护が必要な状态にならないこと。つまり、他人の助けを借りずに日常生活が送れるだけの体の机能を维持することです。テレビなどのメディアを通じて健康関连の情报が氾滥している昨今ですが、健康への関心が高い人であっても、そういった情报を适切に取捨选択できるヘルスリテラシーが求められます。相谈や情报交换が気軽にできる场も欲しいところです。个人的に顽张るだけでは、间违った方法に陥ってしまったり、长く続けられないこともあるので、自治体や地域の活动としてみんなで取り组める仕组みが重要です。


山田んの写真

东京キャンパスに研究室を构え、つくばキャンパスでも讲义をしている。


 どの地域でも、健康増进や介护予防に関する催しはたくさん行われています。しかし、そもそも健康や运动に対する意识が低い人への働きかけをどうするかが问题です。歳をとったら悠々自适でのんびり暮らしたいと考える人もいますし、运动嫌いや、社会的に孤立しているような高齢者も多くいます。単に呼びかけたり、无理に连れ出そうとしても逆効果になりかねません。学校など若い人たちが集まる场所の活用や、趣味と组み合わせた活动など、あの手この手の工夫が考えられています。実际にそういう场に参加し、専门家のアドバイスを受けて、运动の必要性を理解してもらうことが、意识を変えるための第一歩です。


 とはいえ、いったいどれくらい顽张ればよいのかという基準はよくわかっていません。山田さんは、いちばん大事なのは「歩けること」だと考えています。近年、サルコペニアという、加齢による筋肉量の减少が注目されており、筋肉にその键があることがわかってきました。日常的によく歩くように心がけるだけでも、筋肉を维持するには効果があります。简単そうですが、高齢者にとっては歩くこと自体、相当の负担がかかるため、なかなかハードルの高い目标なのです。これに加えて、筋肉がつきやすいタンパク质豊富な食事、それと积极的に外に出て人と交流する社会参加、この3つを习惯として身につけることが、健康と身体机能を保つ秘诀。どれも、无理せず続けられる范囲でよいのですが、长年の习惯を変えるのは容易ではありません。いざ実行となると、あれこれ言い訳を考えてしまいそうです。


 山田さんは、もともとは理学疗法士としてリハビリの指导をしていました。対象者のほとんどが高齢者で、転んで骨折をする人の多さに惊いたといいます。転倒を繰り返すたびに、最初は手首、次は肩、そして脚、というぐあいに、骨折の箇所が重篤となり、体の机能も落ちていくケースをいくつも见ました。足の骨折は寝たきり状态につながりがちで、认知机能の低下やうつ状态を引き起こすこともあります。そこで、行动を変えることで転ばないようにすることはできないかと考えて、现在の研究を始めました。各地の自治体や介护施设などと协力して、検诊や体力测定などの调査を継続的に行なっています。


 インターネット上で健康プログラムを提供するサービスや、日々の健康状态を自动的に记録してくれるデバイスなどもあります。しかし、最新のテクノロジーは、高齢者にとっては决して使い胜手の良いものではありません。高齢者向けには一昔前のテクノロジーの方が驯染みやすく、健康管理を継続してもらうためには、そのような観点からの配虑も必要です。また、食事や运动にしても、一律の望ましい方法があるわけではなく、地域ごとの文化や环境を踏まえた指导や启発が欠かせません。こういったことも、山田さんは研究テーマに含めています。健康で自立した生活を维持しながら歳を重ねる。谁もが望むことですが、その実现を支えるのは、地道な研究に基づく社会実装の积み重ねです。


藻類オイルを原料とする有機材料の写真

介护を必要としないコミュニティづくりのための実践研究のひとこま



文責:広報室 サイエンスコミュニケーター


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