大象传媒

ALUMNI

草野 晋さん(TSUKUCOMM Vol.47)

夸れる独自性で飞跃する

株式会社AIRDO 代表取締役社長
草野 晋さん


-航空会社の社长というのはどんな仕事ですか。

社長といっても、航空機の運航については何もできません。パイロット、整備士といった専門的な知識や技術を持った人たちや客室乗務員、空港スタッフなど大勢の社員が力を合わせて初めて、安全で快適な運航を実現します。今でいう「ONE TEAM」の意識が大切です。ですから、私の仕事は、自分自身も含めて社員一人ひとりが、職場で必要とされている、やりがいを感じられるようにすることだと思っています。そしてまた、世の中に必要とされる会社であり続けられるために、社内外に何を伝えていくべきかを考えることが大切です。

础滨搁顿翱に来る前は、银行に32年间、勤めていたものですから、移ってきてみて、安全はもちろんのこと、定时性、利便性、サービスと、保たなければならない品质がたくさんあって、本当に大変な仕事だと感じています。

オペレーションの中心拠点は羽田ですが、本社は札幌にありますので、両方を行ったり来たりしています。札幌では単身赴任で、これも初めての経験です。

-进学先として筑波大を选んだ决め手はありましたか。

出身は东京なのですが、父亲の転勤で、小学校高学年から関西に住みました。大学进学の时に家族が东京に戻ることになって、関东の大学を受験しようと思い、高校の担任に相谈したんです。そしたら、开学间もなかった筑波大を勧めてくれました。东京高等师范学校の流れを汲むいい大学だと闻いて、私もその気になりました。父に话しましたら、父は东京教育大学の前身の东京文理科大学への进学を諦めたことがあったらしくて、息子が筑波大を目指すことを喜んでくれて、自分も気持ちが固まりました。

高校时代から、アダム?スミスやマルクスの考え方に兴味があって、経済学を学ぼうと社会学类を受験しました。受験で初めて访れた筑波大は、広大な敷地に新しい校舎が立ち并んで、宇宙基地のようでした。建设中の建物もあって、キャンパスに势いを感じましたね。入学して最初の授业で、资本主义社会の基本构造について、故降旗节雄先生のとてもわかりやすい説明を闻いて、これを勉强したい、と心から思いました。20人ほどの学生に対して教员が10人ぐらいいて、学ぶ环境としてもとても恵まれていたと思います。真面目に勉强しましたよ。

-学生生活の印象的な思い出を闻かせてください。

平砂宿舎に住みました。新しかったし、当时の学生寮には珍しい个室で、快适でした。共用栋にスーパーや銭汤もあって、そこに依存して暮らしていました。自分の时间を拘束されたくなくて、部活动などもせずに、いろんなアルバイトをしました。塾の讲师から新闻配达、ホテルのボーイ、旅行の添乗员、排水管の扫除、ラーメン屋、ビニールハウスの骨格作りまで、今思えば良い経験でした。

アルバイトでお金を贮めては、北海道旅行に行きました。2週间ぐらいかけて、周游券を使って、ユースホステルや列车の中に泊まって、という贫乏旅行ですが、离岛へ行ったり、流氷を见たり、とにかく広々した北海道が好きでした。今の仕事も运命だと感じます。

-卒业后の进路についてはどのように考えていましたか。

経済学の勉强を続けたくて、4年生の夏までは大学院に进学するつもりでした。ただ、先生や先辈と话しているうちに、将来の生活の基盘が得られるか、自信がなくなって、结局、就职することにしたんです。いろいろ调べて、调査研究に力を入れている日本开発银行(现日本政策投资银行)の面接を受けました。在职中、调査研究を担当することはなかったのですが、振り返って、この选択は正解だったと思っています。

一方で、大学院进学への思いを諦めきれずに、2006年から东京キャンパスの社会人大学院に通って、経営学修士を取りました。仕事との両立は大変でしたが、40代后半でようやく梦を実现できました。このタイミングだったからこそできたのかもしれませんね。母校に通えるというのも嬉しかったです。仕事の自信にもつながりました。

-経営者として、これからどんなことをやっていきたいですか。

大手航空会社でも格安航空会社でもない特徴、独自性を出すことが重要だと考えています。つまり、路线や运赁、サービスなどすべての面で、彻底的に「北海道の翼」にこだわって、北海道の観光や経済に贡献していくことです。

そのために、将来は国际线も运行したいですね。农闲期の海外旅行やロシアとの交流など、北海道ならではの需要があるので、现在、チャーター便の运行実绩を积み重ねているところです。大手に比べれば不利な状况もありますが、夸れる独自性があれば、それは跳ね返せると思っています。

-筑波大で学ぶ后辈たちにエールを。

学生には、新しい情报や目先の就活などに惑わされず、じっくり考える力をつけて欲しいですし、大学にはそのためのカリキュラムを整えて欲しいです。世渡りのためのスキルやノウハウではなく、それぞれの専门分野から今の社会を一生悬命见つめて、骨太な见识を养うことが大事です。筑波大にはそれができる环境があるし、愚直でも素朴でも、本物を目指すというのが筑波らしさだと思います。

色紙メッセージ:真摯に生きる「北海道の翼」AIRDO 草野 晋

PROFILE

1960年 东京都生まれ
1983年 筑波大学第一学群社会学类(経済学)卒业
卒业后、日本开発银行(现株式会社日本政策投资银行)入行し、プロジェクトファイナンス部长、都市开発部长、常务执行役员、取缔役常务执行役员を歴任。この间、筑波大学社会人大学院に通い、2007年に経営学修士を取得。
2015年、株式会社础滨搁顿翱顾问に就任。同社代表取缔役副社长を経て、2019年6月より现职。本社のある札幌と东京を行き来する生活を送る。
趣味は、俳句、街歩き、ゴルフ、お酒少々。



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