非晶质炭酸マグネシウムは构造を自在に変える?二酸化炭素地中贮留のキーマテリアルの特性を解明?

大気中の二酸化炭素浓度を减少させる方法の一つに、地下水に二酸化炭素を混ぜて圧入し、周囲の岩石と反応させて炭酸塩鉱物(石灰岩)として固定する「二酸化炭素地中贮留」という方法があります。二酸化炭素を长期的かつ安全に固定する方法として期待されています。
主要な炭酸塩鉱物の一つに、マグネサイト(惭驳颁翱3)という无水の炭酸マグネシウムがあります。しかし、热水环境でない场所では形成されません。低温环境では、非晶质の炭酸マグネシウムを経て、水分子が付加した结晶性炭酸マグネシウム水和物が形成されます。炭酸マグネシウム水和物は温度が上がるにつれ、ネスクホナイトからダイピンガイトを経てハイドロマグネサイトへと结晶构造を変えることが知られていますが、前駆体である非晶质の炭酸マグネシウムの构造や温度依存性の有无などはよく分かっていませんでした。
本研究では、大型放射光施设「厂辫谤颈苍驳-8」などを使った実験により、非晶质炭酸マグネシウムの构造と温度依存性を解明しました。二酸化炭素地中贮留の重要な基础データとなります。
非晶质炭酸マグネシウムは、温度が上がるにつれて含水量が减少する倾向を示しましたが、原子配列の中距离秩序构造は大きな変化を示さず、ハイドロマグネサイトの构造と同一であることが明らかになりました。一方、非晶质炭酸マグネシウムの惭驳周囲の短距离秩序构造(配位环境)は、温度によってわずかに変化することも判明しました。このことから、非晶质炭酸マグネシウムは、20℃の低温环境ではネスクホナイトとハイドロマグネサイトの両方の构造的特徴を备えたハイブリッド构造であることが示唆されました。
本研究チームは、二酸化炭素排出をゼロとする脱炭素社会の実现に向けて、今后も二酸化炭素の炭酸塩鉱物化の研究を进めていきます。