医疗?健康
保育器内のアルコール浓度を軽减する有効な対策を提案?早产児への影响调査から?

エタノールを主成分とするアルコール消毒剤は、病原微生物の杀菌に优れた効果を持ち、感染症対策として広く普及しています。出产予定日より早く出生した早产児は免疫机能が未成熟なため厳重な感染対策が必要であり、さまざまな医疗処置やケアにおいてアルコール消毒剤が频用されます。また、体温调整机能を补うために、温湿度が管理できる闭锁型保育器(保育器)が用いられます。一方、保育器は、その构造的な特性から、アルコール消毒剤が蒸発して内部にたまりやすいことが指摘されています。
本研究チームは、保育器内のアルコール滞留の実态や早产児への吸収を明らかにするため、世界で初めて、保育器内の空気中アルコール浓度をリアルタイムで测定することに成功し、早产児の血中アルコール浓度との関连を调査しました。その结果、保育器内の早产児の全血液検体からアルコールが検出されるとともに、保育器内のアルコール浓度は、アルコール消毒剤を用いる医疗処置に伴って上昇しました。これを踏まえ、保育器内での挥発アルコールの蒸発を抑制するためのアルコール消毒指针(础叠顿-笔搁础颁)を策定、导入したところ、保育器内だけでなく、早产児の血中アルコール浓度も低下したことから、早产児が保育器内の空気中エタノールを吸収していることが示唆されると同时に、础叠顿-笔搁础颁によりこれを軽减できることが示されました。
保育器内の早产児のアルコール吸収による有害な症状の出现はこれまでに报告されていませんが、础叠顿-笔搁础颁は、保育器の机能に影响を及ぼすことなく导入できる简便で有効な対策となり得ます。
笔顿贵资料
プレスリリース研究代表者
筑波大学附属病院筑波大学医学医疗系
国立环境研究所 环境リスク?健康领域
中山 祥嗣 エコチル調査コアセンター次長(兼)曝露動態研究室室長
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