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WACKER Silicone Award 2014
数理物質科学研究科 関口 章
教职员等
筑波大学 数理物质系 関口章教授が,有机ケイ素化学研究において顕著な業績を収めた科学者に贈られる「WACKER Silicone Award 2014(ワッカーシリコーン赏)」を受赏しました。
ワッカーシリコーン赏は,ドイツ连邦共和国を拠点とする世界的な化学会社Wacker Chemie AGが1987年に設立した国際賞で,米国化学会のキッピング赏と并んで,有机ケイ素化学分野で最も栄誉ある赏とされています。授赏式は2014年8月4日,ドイツ连邦共和国 ベルリン市で開催されたISOS XVII BERLIN 2014 ? The 17th International Symposium on Silicon Chemistry(7th European Silicon Days併催)において行われました。
関口教授は,今日まで一贯して低配位有机ケイ素化学の研究に取り组み,250报以上の论文を発表しています。中でも,2003年のケイ素-ケイ素叁重结合化合物(ジシリン)の合成は,20年以上にわたる研究の末,それまで不可能とされてきた反応を世界で初めて実现し,ケイ素化学における极めて画期的なマイルストーンとして化学の歴史に名を刻みました。また,官能性二重结合ケイ素化合物の合成,ケイ素阳イオン(カチオン)および安定なケイ素游离基(ラジカル)の合成,テトラシラシクロブタジエン迁移金属错体の创製,など,未踏の有机ケイ素化学の开拓に多大な贡献をしてきました。
さらに近年は,ケイ素ラジカルを活用した新しいタイプの蓄电池の开発にも成功しています。これらの业绩が认められ,今回の受赏となりました。